消退出血とは?着床出血との違いを解説!アフターピルを飲んだ後の出血は正常の反応?

アフターピル

アフターピルを服用した後、避妊が成功しているのかどうかが心配になったという経験をしたことのある方は、多いのではないでしょうか。

そんな時に経験する出血は、

・アフターピルの服用により起こる『消退出血』なのか
・受精卵が着床(妊娠)した時に起きる『着床出血』なのか
がわからず、余計に不安を駆り立てることもあるでしょう。

今回は、消退出血と着床出血の違いについて着目し、避妊の成功ポイントをわかりやすく解説していきます。

シェアする

消退出血と着床出血の違い

消退出血 着床出血

早速、消退出血と着床出血の違いを、それぞれの特徴とともに解説します。

消退出血の特徴

アフターピルを服用すると、2日〜3週間後に「消退出血」が起こります。
消退出血とは、血液中のエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)が減少することにより、子宮内膜が剥がれ落ちて出血することを言います。

消退出血の特徴は、

・通常の月経に比べて出血量が少ない
・一般的に出血する期間も月経より短いく、平均1~3日
・出血時の色は「茶色をしたおりもの状」「さらさらとした鮮血」

消退出血は、アフターピルの避妊効果が発揮されている可能性が高いことを示すため、避妊成功の重要な指標となるケースも少なくありません。そのため、多くの人がこの現象を避妊の成否を判断する目安の一つとしています。

さらに、消退出血はアフターピルに限らず
・月経時
・排卵直後
・低容量ピルの内服時
にも起こりうる症状です。

着床出血の特徴

「着床出血」とは受精卵が受精後約7日間かけて子宮内膜に「着床」する際、子宮内膜の血管が傷ついて起こる出血のことを現します。
着床した方全員に起こるものではなく、全体の4人に1人程度の割合で着床出血が起きると言われています。

着床出血の特徴は、

・通常の月経に比べて出血量が少ない
・一般的に出血する期間も月経より短いく、平均2~3日
・出血時の色はピンク・赤・茶色などとなっていて、おりものに混ざった状態

妊娠は、最後の生理が始まった日を「妊娠0週0日」と数えることから、着床は、妊娠3週ごろが多く、着床から少し遅れて出血が現れる着床出血は、妊娠4週頃が多くなります。

妊娠4週ごろというと、一般的には生理予定日付近となっているため、月経による経血と判断をする人が多く、妊娠していることに気づかず、間違えやすいのも特徴です。

消退出血と着床出血の見分け方

「消退出血」と「着床出血」は見分けがつきにくく、一般的には似ていると言われています。消退出血と着床出血の見分け方が一目でわかるよう、表で解説します。

消退出血 着床出血
表で解説しましたが、表をみても区別がつきにくく、わかりにくいと感じる方もいるでしょう。
アフターピルを服用してから、3週間程経過してから出血の確認が出来た場合は、着床出血の可能性があるので、一度婦人科を受診するなど妊娠を疑うと良いでしょう。

避妊成功を見分けるポイント

消退出血 着床出血

アフターピルを服用した後、確実に「避妊が成功している」という確証が欲しいところですね。
アフターピル飲んだのに陽性になっているのではと、不安が募ることもあるでしょう。

そんな不安になる気持ちを払拭させるべく、こちらでは、避妊成功を見分けるポイントを3つご紹介します。
避妊に確実というものはありませんが、少しでも避妊の成功率があがり、安心してアフターピルを服用することができるためにも、正しい知識をつけましょう。

消退出血がくる

アフターピルによる避妊成功のサインとして知られている「消退出血」。「消退出血」が起これば、ひとまず避妊は成功していると言えるでしょう。

しかし、アフターピルを服用するタイミングが排卵前か、排卵後かによって、出血の内容が変わってくることもあります。

例えば、排卵後にアフターピルを服用した場合では「消退出血」だけではなく、合わせて月経も起こることがあります。この場合も、アフターピルを服用することにより、月経のサイクルに多少前後はありますが、避妊は成功していると言えます。

生理がくる

生理の出血が始まると、受精卵が着床しているということはないため、避妊に成功していると言えるでしょう。

消退出血・生理があれば、妊娠していないと言えますが、見分け方がわかっていないと、戸惑うこともあります。
こちらでは、消退出血と生理の経血の違いについてわかりやすく、見分け方を表にしてご紹介します。

消退出血 着床出血

妊娠検査薬を使用する

最後に妊娠検査薬を使用し、調べる方法です。

妊娠するということは、受精卵が子宮内膜に潜り込み着床し、胎盤が形成された後、胎盤の中でhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)と呼ばれているホルモンがつくらることです。

検査薬が正しく反応するのは、生理開始予定日を過ぎてからとなっていて、前の生理開始時より、最低4週以上経ってから使用するようにしてください。

検査薬の中では、早期妊娠検査薬というものもあり、妊娠していれば生理開始予定日の3・4日前から陽性・陰性反応を確認することができます。

アフターピルを飲んだのに陽性になる原因と対策

消退出血 着床出血

アフターピルは非常に避妊率が高い方法ですが、「100%」の避妊を保証するというものではありません。
アフターピルを服用したのにも関わらず、妊娠検査薬で陽性になるというケースもゼロではないのが現状です。

こちらでは、アフターピルを服用し、妊娠検査薬の結果で陽性となるケースを解説します。

陽性がでてしまう原因や対策を知ることで、正しいアフターピルの使用の仕方を再度確認し、望まない妊娠を避けるようにしましょう。

アフターピルの服用が遅かった

アフターピルは、性交渉後できるだけ早く服用することが推奨されています。

これは、アフターピルの避妊効果が服用時間に大きく関係するためです。性交渉後72時間(3日)以内に服用した場合の避妊成功率は最も高く、この時間内であれば約95%の避妊効果が期待できます。しかし、服用が遅れるにつれて、その効果は徐々に低下します。

120時間(5日)以内であれば、避妊成功率は約58%〜85%程度まで下がるとされています。したがって、アフターピルの服用は、性交渉後できるだけ速やかに行うことが重要です。

できるだけ早い服用が推奨されるアフターピルですが、入手するには必ず医師からの処方が必要です。
医療機関が休診していたり、診察時間ではないなどの理由で不安を抱えている場合は、アフターピルをオンラインで処方してくれる「ソクピル」の利用をおすすめします。

ソクピル

ソクピルは、5分程度のオンライン診療をすることで、専門医からの処方を受けることができます。また、アフターピルをポストに投函するサービスを行っています。

ソクピルの公式サイト

服用後すぐに吐いてしまった

アフターピルの服用後、副作用として、頭痛や眠気、めまい、吐き気、下腹部痛、下痢、不正出血、だるさ、むくみなどが起こるとされる場合があります。

この中でも、多いとされる「頭痛」や「吐き気」などの症状により嘔吐をしてしまうと、タイミングによっては、アフターピルの有効成分が体内に吸収されていない状態になることあります。

このようなケースでは、自分自身の判断で再度服用するのではなく、即時にアフターピルを処方してもらった医療機関に相談したうえで、必要であれば再度服用をするようにしてください。

心配な方は、事前に副作用の知識をつけ、受診時にクリニックにて医師に相談しておき、もしもの時に備えておくとよいでしょう。

普段服用している薬との飲み合わせが悪かった

アフターピルには併用禁忌薬(飲み合わせてはいけない薬)があります。こちらが、併用禁忌薬になります。

抗けいれん薬、HIVプロテアーゼ阻害剤、非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤、抗生物質、セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)

ここで特に注意したいのが「セイヨウオトギリソウ」です。
「セイヨウオトギリソウ」はハーブの一種です。
お茶やサプリに含まれることもあるため、知らずに服用していることもあるため非常に注意が必要です。

アフターピルと併用禁忌薬の同時接種により、副作用が強く表れ、嘔吐で薬の成分が吸収できなくなってしまったり、効果があまりでなくなることもあります。

アフターピルを処方される際に、事前に医師に確認し、相談することも重要です。

服用後に避妊せず性行為をした

アフターピルを服用すると、平均5日間排卵を遅らせ、受精卵の着床を阻害する効果があります。

ここで間違いやすいのが、「アフターピルの服用後5日間以内であれば、避妊をしなくても妊娠しない」という間違った認識です。

排卵が遅れた状態でアフターピルを服用しても、その後に受精が発生するリスクが存在します。

このため、アフターピルを服用した後でも、安心せず、引き続き性交渉を避けるか、追加の避妊措置を講じることが重要です。

アフターピルが偽薬だった

アフターピルをクリニックで処方してもらうと、診察費もかさむ、薬自体が高価という理由で、近年では、個人的に輸入したり、ネットで購入したりする人もいます。

このケースでは、医療機関で処方されるものよりも安価であり、金銭面で魅力的ですが、大きな落とし穴があることもあるので、絶対に避けましょう。

個人輸入をしていると、使用期限切れを売りつけられたり、品質管理がずさんで効果に期待できないものであることもあります。

PTPシート(プラスチックとアルミで挟んだシート)と呼ばれるものに包まれていること、薬剤識別コード(錠剤の片面に記載)が書かれているか、日本語表記があるかなど、安全面が十分に保証されているアフターピルを使うようにしましょう。

まとめ

アフターピルを服用することにより、性交渉後、妊娠しているかどうかの不安は多少拭えることになりますが、正しい知識をつけ、アフターピルの正しい使用方法や、副作用を知ることもとても大切です。

また、きちんと医療機関で処方されたアフターピルを使用することを徹底し、服用後も避妊を徹底することが、避妊率を大きく上げることとなるでしょう。

そして、アフターピルは、なるべく性交渉後、早い段階での服用を行うためにも、なるべく早く医療機関を受診するようにしましょう。